生物系の研究室ではある系統の交雑後代の遺伝子型を複数のマーカーについて調べるという実験をすることがよく?あります。こういった実験ではエクセルなどの表に結果を記録していきます。行にサンプル、列にマーカーが並んでいて、各セルにそのマーカーの示す遺伝子座のそれぞれサンプルの遺伝子型を書き込みす。例えばこんな感じの表ができあがったりします。
サンプル名 | マーカー1 | マーカー2 | マーカー3 |
サンプル1 | A | A | A |
サンプル2 | A | B | H |
ある系統AとBの交雑後代を見ているとして、系統Aアレル型のホモをAと系統Bアレル型のホモをB、それらのヘテロをHとして
表記しているイメージです。
これを図にすることをよく研究でやっていたのですが、いちいちパワポで作っていたのでとても面倒でした。ということでこの図の描画作業を簡単に自動化して公開してみました。研究室ではこの図のことをグラフィカルジェノタイプといっていたので、そのままの題名で公開しています。
公開先はこちら→https://sabe.shinyapps.io/GraphicalGenoType/
最初の画面はこんな感じ。
使い方としてはまずgenotype fileとして先程の形式の表をタブ区切りのファイルとして指定してあげます。すると以下の図のように表にある情報を色付けして表示します。
さらに、distance fileとして各マーカー間の距離を記載したファイル(1行に1つの距離、計【マーカー数‐1】行)を指定してあげると目的の図が表示されるようになります。あとは図のサイズが調整でき、図の中に記載するマーカー間の距離の単位をcMもしくはbpから選ぶことができます。
図の説明を簡単にするとそれぞれの横棒が染色体の一部をイメージしています。縦線はマーカーの座乗位置を示していて、その座乗位置の遺伝子型がどうなっているかを色で表しています。黒がA型ホモ、白がB型ホモ、そして灰色がヘテロです。
現状はあまりカスタマイズできず、利用可能場面もかなり限られているのでもう少しバージョンアップできればなあと思っています。
もし興味がありましたらぜひ使ってみてください。